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Empathogenの「Turn It Up」制作秘話

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Empathogenの「Turn It Up」制作秘話
EmpathogenTurn It UpDaft Punk

ウィローのEmpathogenの曲「Turn It Up」制作秘話。アレンジやリファレンス、ジャンルへの意識など、制作プロセスを詳細に語ります。

ウィローの「 Empathogen 」というアルバムにハマってる時期があって、「 Turn It Up 」はそれをまるまる1枚 リファレンス にして作った曲です。 でも Dメロ の感じとか、ちょっと Daft Punk も入ってますね。

Dメロに好きなことをぶち込みがち(笑)。 後半のパートですよね? アルバムバージョンとして追加した部分で、チャーリーを聴いて「ハイパーポップやりたいな」と思ってやってみました。 ちょうど制作の時期にビリーのアルバム(「Hit Me Hard and Soft」)が出たんですけど、終わったと見せかけて第2パートが始まる曲があったじゃないですか。

あれを自分のアルバムでもやりたくて。 アルバムバージョンには続きがありますよ、という感じです。 この曲はアレンジがめっちゃ大変でした。 工藤静香さんの曲をリファレンスに作ったんですけど、ちょっとジャンル感が強くなりすぎてしまって。

めっちゃフュージョンのドラムにフュージョンのベース、フュージョンのギターを入れて、みたいな。 リファレンス通りになるのもよくないし、自分たちなりのアレンジを加えるのが難しかったです。 ある時代のムードをそのまま再現するのもすごくいいけど、せっかく今の時代にやるんだったら、その要素を足すべきかなと思って。 ジャンル感が強くなりすぎないようにパート、パートのジャンルをちょっとズラす、みたいなことは意識しました。

リファレンスのまんまやりたくなっちゃいますけどね。 でも、ズラし方に自信があるんですよ(笑)。

「パクリやろ」って言われたとしても、「いやいや、全然違いますよ。 よく聴いて、コード進行も違うでしょ」って。 そうです。

「1999年から2004年」というコンセプトがあったので、その中で代表的なアーティストとして、アヴリルっぽい雰囲気を出せたらと思っていました。 この曲をリード曲に持ってくることで、「こういうコンセプトでやってます」というのが伝わりやすいかなって。 めちゃくちゃ楽しかったです。 ドラムはマイク・マリントンさんに叩いてもらったんですけど、すごくパワフルでもう本当にお似合いというか、素晴らしかったですね。

あと、これまでギターの音色はすべて自分がディレクションしてたんですけど、今回はギタリスト3人に「自分が気持ちいいと思う『このジャンルだったらこうだろ』って音色で弾いてみて」と伝えたら、結果的に聴きやすい曲になりました。 いえ、けっこう自分の好きにやりました。

「LAZY」のような昔作った曲は、全然違うジャンルをリファレンスにしているから、ギターの音がめちゃくちゃなんです。 それは「普通こうだろ」っていう音色からズラすのが好きだったのもあるんですけど、今回は素直にやりました。 ちゃんとギターロックの音になりましたね。

「ずっと消えない」や「ハーモニー」の音色は私が決めて、プレイヤーを統一しました。 今まではけっこうバラバラだったんですよ。

「このリフはこの人」「Bメロのここのコードはこの人」というふうに、パートごとにプレイヤーを割り振ってたんですけど、グルーヴって人それぞれ違うじゃないですか。 「ずっと消えない」と「ハーモニー」は、コードを弾く人はずっとコード、リフを弾く人はリフ、被せで入る人はあなた、と役割を決めたので聴きやすくなったかなと思います。 それはlondogのギタリストの中松文吾の提案で、「ライブでパートが決めにくいし、曲としても聴きにくくなっちゃうだろうから」って。

──a子さんは以前から、ポップスとオルタナティブをどう両立させるかをテーマにされていると思いますが、「lovely moments」はそのバランスが一番いいんじゃないかと感じました。 今回はIRORI Recordsのディレクターさんの意見をけっこう取り入れさせてもらったんですよ。 ディレクターさんは明るめのロックが好きな人で、私が暗い曲ばっか作ってたら「明るめの曲が欲しい」と(笑)。 結局そこまで明るくはないけど、個人的には「ラヴ・レター」や「フィールヤング」は普段と比べるとがんばった気がしますね。

ディレクターさんがいなかったら、こういうサウンドにはなってなかったと思います。 そうです。 それを自分たちの好きな感じでやらせてもらいました。 アルバム規模でまとめるのは難しいけど、前作の「GENE」よりは少しまとまりが出たかな。

とは言っても「Turn It Up」だけちょっと意味わかんない音になってますし、「モナリザ」も一歩間違えると時代感がコンセプトとズレちゃう気がしますけど(笑)。 とにかく1999年から2004年を意識して、当時のヒット曲を中村と一緒に聴いて、わいわい言いながら楽しく作らせてもらいました。 クレイロの「Charm」のサウンドがめっちゃよくて、自分もこういうアプローチで曲を作ってみたいと思ったんです。

「Charm」は1960年から70年代のソウルやジャズがコンセプトになっていて。 そのある特定の時代の音楽をコンセプトにする、っていうのは彼女の影響が大きいです。

「Charm」はドラムの音作りがめっちゃ面白いんですよ。 それで録り方が気になって、クレイロのインスタをめっちゃチェックしてたら、レコーディングの様子もアップしてくれていて。 誰もしてなさそうな録り方で「センスだなあ」と思いつつ、機材も同じものが欲しかったんですけど、めっちゃ高くて無理でした(笑)。 彼女は60年代の曲をリファレンスにしながら、今っぽく聴かせるのが本当に上手なんですよね。

自分たちはまだ同じようなことができないけど、ドラムの音を面白くすることに注力して、エンジニアの照内(紀雄)さんと一緒にがんばりました。

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